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第3貫~修行とは~

先日、僕より3つ4つ年下のお客様がご来店してくださいました。

どうやら、そのお客様にはお師匠様がいるみたいで、弟子になるわけです。

そのお仕事はここでは言えませんが、お師匠様の身の回りのお世話だったり。

毎日、献立を考えてご飯を作っているみたいです。

この時代にそれをやるのはすごいなと、思いつつ

僕の旅館での修行時代をふと思い出しました。

当時、20歳の僕は志が異常に高く、どんなに厳しい世界でも戦ってやる!

そんな気持ちで世界的に有名な旅館に就職いたしました。

やる気と希望に満ち溢れた初出勤の日です。

沼津では体験したことのない、寒さと、ひざ下まで積もっている雪。

その中を、滑りながらも20分ほど登りながら歩きました。

職場についてからは先輩に指導されつつ、親方、先輩のお茶の準備など

どうやら、僕の最初のポジションは飯場といわれるポジションで

そのポジションは朝昼晩の白飯、季節のご飯を炊くこと

漬物のしこみ、その盛り付け。

全ての雑務。

初日でやることがたくさんあり、個人的には嬉しかったのを覚えてます。

そんな中、隣で、親方から怒鳴られている先輩。

ここでは書けない内容の事もありました。

初日~1週間くらいは、新人という者は上の者からすると、お客様扱いになるわけで。

優しいのは最初だけ。

だけども、これが。修行なんだ。

耐えてやる。と自分なりに受け入れました。

長い1日がやっとおわり、暗くまだ雪が残っている

道を1人で歩いて帰っていました。

その時です。

普段、絶対に電話をかけてこない父親から電話がかかってきました。

内容は覚えてませんが、涙を堪えるのに必死で

早く電話を切りたっかたのを覚えています。

ですが、その電話がすごく助けになりました。

ここまで、お読みいただきありがとうございました。

その後は、次貫でお話をと思います。